BOOK WARM VOL.4「本の虫」

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先日、車で信号待ちをしていると、

本を読みながら歩いている二宮金次郎のような小学生を見かけた。

 

歩きスマホが問題視されている昨今、

歩き読書とはかなり古風かつ、ハイレベルで

危険だなぁと心配していた。

 

そして「そんなにしてまで読みたい本は何なんだ?」と気になり、

車の中からその小学生の持っている本のタイトルを必死に見ようと

フロントガラスに額を当てながら覗き込んだら

後ろの車にクラクションを鳴らされた。

 

 

読書をしていると集中力について考えることがよくある。

読んでいる最中にひとつのフレーズから他の事を連想してしまい、

目では文章を追っているが、頭に全く入ってこないことが多々ある。

また、本を読むことで得られる気づきの量が日によって違うことがよくある。

時間のすき間を見つけて、意気込んで読もうとする時に限って、

集中力が持たないこともある。

 

 

最近スポーツジムに真面目に通っている。

朝、到着して着替えを済まし、ストレッチを軽く行ったら

まずエアロバイクを40分間漕ぐ。

時間を有効活用しようと思い、本を読みながら漕いでいる。

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すると、どこで本を読むよりも集中できることに気が付いた。

他の事ができない状況で、その40分は元々エアロバイクを

漕ぐための時間なので、今本を読んでいる場合なのか?

他にしなくてはいけないことがあるのでは?という

雑念が入ってくることがない。

 

読書に限らず集中するためには、

それしかすることができないない環境と、

気がかりなことや不安なことがない状態が

好ましいということではないだろうか。

 

汗をにじませエアロバイクを漕ぎながら

本を読んでいると、並んで漕いでいたおばちゃんが

不思議そうな顔をして本の中を覗き込んできた。

僕はおばちゃんがクラクションを鳴らされないように

本を右側にそっと傾けてあげた。